No.84 オオハナワラビ(H14.11.21)


撮影 H13.11.21 葉山

オオハナワラビ   (ハナワラビ科オオハナワラビ属)

 東北地方以南の暖地の丘陵や山地などの林床に生える多年草です。三浦半島でも全域のやや日陰の山道などで見ることができます。
 夏は地上部は枯れています。9月になると直立した茎(共通柄)が伸びて、地表近くで2分し、栄養葉と胞子葉に分かれて育ちます。ほとんどの株が1胞子葉と1栄養葉です。 直立する胞子葉は、10〜11月に成熟して胞子を飛ばしますが、姿は春まで残っています。たった1枚の栄養葉は横に広がった3回羽状です。高さは30〜40aです。
 ごく近い仲間にフユノハナワラビがあります。三浦半島での分布も似ていますが、個体数は少ないようです。オオハナワラビの方がやや大型で、栄養葉の裂片の鋸歯が鋭く尖っていることや茎に毛が散在することなどから区別されます。
 冬の山道を歩いているとき、林床で見かける緑は鮮やかで印象に残ります。