No.67 キランソウ(H14.3.13)

撮影 H14.3.11 小網代

キランソウ   (シソ科キランソウ属)


 北海道を除く全国に広く分布し、日当たりの良い草原や道端に生える多年草です。
 茎は立ち上がらず、放射状に何本も出て、地をはい、枝分かれしながら広がります。茎につく葉は対生し、茎や葉脈は紫色を帯び、白色のちぢれた毛を密生しています。
 花期は3〜5月で、葉のわきに濃紫色で唇形をした、長さ1aほどの花をつけます。
 和名の由来は、キは紫の古語、ランは藍色の意味で、花の色から名付けられたという説があります。また、別名をジゴクノカマノフタといいますが、これにも諸説があります。昔から民間薬として、胃腸病、胆石、高血圧、神経痛、咳止め、解熱、化膿止めなどと広く使われ、諸病に薬効があったそうです。病人を助けて、地獄にいくのを防いでくれる。つまり、地獄の釜にふたをしてくれるので、この名がついたという説もその一つですが、面白いと思います。
 小さく地味で目立たないですが、春の訪れを告げてくれる植物の一つです。