No.156  オニタビラコ (H18.5.22)


撮影 H18.5.12 馬堀自然教育園

オニタビラコ (キク科オニタビラコ属)

 全国に広く分布し、県内でも全域に生える1年草または越年草です。田畑、庭、草原や林縁など様々な場所に生育し、ときには市街地のアスファルトの小さな裂け目にまで生えていて生命力のたくましさに驚かされます。しかし、嫌われものの雑草でもあります。
 タンポポの葉を小型にしたようなロゼット状の根生葉から花茎を直立して伸ばします。環境によっての個体差ができ、茎の高さは20〜100aで、同種と思えないほど発育が異なります。茎や葉には軟毛が密生しています。傷つけると乳液をだします。
 茎頂に多数の黄色い頭花を複散房花序につけます。頭花の直径は7〜8_で、花後は白色の冠毛をつけたそう果が熟し、風によって散布されます。花期は5〜10月といわれますが、三浦半島の暖地では1年中花を見ることができます。
 花や葉の形が似ているものにコオニタビラコ(タビラコ)とヤブタビラコがあります。両種は茎が地面をはうことや果実に冠毛がないことで区別できます。タビラコは春の七草のホトケノザで、水田や畔に平らに張りつくように生えることから田平子の和名ができ、それより大型なのでオニタビラコになったといわれます。