No.144  ミゾカクシ (H17.11.7)


撮影 H17.11.3 葉山町長柄

ミゾカクシ (キキョウ科ミゾカクシ属)

 日本全土に分布し、田の畦や溝などの湿った場所に生える多年草です。県内では山地を除き、ほぼ全域の田や畦、休耕田などに生育しますが、三浦半島南部では見かけません。
 茎はよく枝分かれして、節ごとに根を出しながら地面をはって広がります。細長い葉は長さ1〜2aと小さく、左右2列に互生します。
 6〜11月に、葉のわきから長い花柄を出し、1個の花をつけます。花冠はちょっと変わった形をしていますが、唇形の仲間で、上唇は2裂、下唇は3裂しています。紅紫色を帯び、長さは1aほどです。
 和名は、溝辺に多く繁っているので溝隠し。また、田の畦にむしろを敷き詰めたように生えるのでアゼムシロの別名もあります。
 水田が減り、宅地化が進み、ミゾカクシに出会う機会も少なくなってしまいました。