No.121  ウバユリ (H16.8.20)


撮影 H16.8.1 田浦 温泉谷戸

ウバユリ (ユリ科ウバユリ属)

 関東地方以西、四国、九州の山野の藪や林の下に生える多年草です。横須賀市内でも薄暗くて湿った林下でよくみかけます。
 ユリの仲間なので、根には白色の鱗茎ができ、澱粉を貯えます。茎は枝分かれせずに直立し、高さ50〜100aになります。
 葉は、茎の中程より下に、数枚が集まってつきます。形は他のユリの仲間と異なって、長めのハート型をしており、長い柄がついています。また、網状脈なので、葉だけを見るとユリの仲間とは思えません。
 7,8月になると、茎の先端に、長さ10〜15aで、緑白色の花を水平に数個つけます。細長い花被片の間から、雄しべが見られます。
 花の時期には、根元の葉が枯れ落ちてなくなってしまうことから、葉のないのを歯なしの姥(うば)にたとえてこのような和名がついたといわれます。
 日本海側や東北、北海道では、大型で花数も多いオオウバユリが見られます。