No.107  センブリ (H15.11.18)


撮影 H13.11.14 三浦市

センブリ (リンドウ科センブリ属)

 日本各地に分布し、日当たりで水はけの良い山野に生育する越年草です。県内では、箱根や丹沢山地付近で見られます。三浦半島では、南西部にごくわずか残っていました。
 細く四角い茎は数本に枝分かれし、10〜20aの高さになります。対生する細長い葉は長さ1.5〜3.5a、幅2〜4_ほどです。
 花期は9〜11月。長さ1a前後の白色の花冠は深く5裂し、紫色のすじがあります。
 全草に苦味があり、胃腸薬として有名で、乾燥して煎じたり、粉末として服用します。熱湯で千回振り出してもまだ苦味が残るほどなので、このような和名がついたそうです。
 薬用には、開花期に全草を採取するのがよいのだそうです。しかし、種子が生産される前に採取されるために、翌年からは姿を消してしまうことになります。この写真を撮影した場所には、その時2株が生育していたのですが、次の年も今年も、ついに見ることはできませんでした。残念です。