No.106  ツルソバ (H15.11.7)


撮影 H10.11.2 荒崎海岸

ツルソバ (タデ科イヌタデ属)

 本州(関東地方南部以西)、四国、九州に分布し、暖地の海岸近くに群生する多年草です。県内では数ヶ所で生育が確認されていますが、そのほとんどが海岸近くです。三浦半島では観音崎、大楠、三浦市などで群落が見られ、年々ふえているようです。
 全体に無毛で、茎は長く伸び、つる状でつぎつぎに枝分かれしながら地をはったり他の植物を覆ったりしながら広がっていきます。
 花は枝先に数個が頭状につきます。花弁はなく、白色か淡紅色の萼片が5裂し、長さは3〜4_です。花期は6〜11月といわれていますが、観音崎の日だまりに生育する群落は、年末になっても、黒く熟した実とともに花も見ることが出来ます。
 三浦半島のものは、道路や公園に植栽されたカナリーヤシの大木の幹やその周辺に生育していることが多いように思います。樹木と一緒に南国から運ばれてきたのでしょうか。
 和名は、つる状で同じ科のソバに似ていることによるといわれます。