近世に入って大陸から紡車の渡来があって、紡錘(つむ)の能率が著しく上がったといわれる。この写真は絹糸用の用具で、これまで関東以西の手引き、東北の銅繰(どうぐり)という手作業中心の方法で製糸は行われていたが、歯車と調紐と溝車の利用によって、繰枠を回転させるだけでできるように改良したものがこの“座繰機”である。
原寸: 横45p,幅16p,高さ44p