神奈川大会の開催に際して
関東ブロック中学校社会科教育研究会
会 長  白 石 求 生
 
 「国際海の手文化都市」横須賀市において、第18回関東ブロック中学校社会科教育研究大会が開催されることになりました。本大会の成功を期して、これまで研究を深め準備して来られた神奈川県並びに横須賀市公立中学校教育研究会社会科部会の先生方に、まずもって敬意を表したいと思います。
 さて、本大会は今世紀末の関ブロ大会であり、21世紀へ向けて社会科教育を模索するものとなります。この点で、大会主題である自己教育力の育成、そして、学び方を学ぶ授業の創造は実に的を得た内容であると考えます。新教育課程では、完全学校週5日制の下で《生きる力》を育む新しい学校教育をめざすことをねらいとしています。それは、これまでの多くの知識を教え込みがちであった教育から、生徒たちに、自ら学び自ら考える力を育成する教育への転換を図ることであり、社会の変化に主体的に対応できる力を養うものです。他者との関わりの中から、生徒自らが気づき自らを高めていくことができるようにと願う本テーマでもあります。
 具体的には、教育内容を厳選し、基礎・基本を確実に身に付けるようにして、分かり易い授業を展開し、個に応じた指導の充実を図り、学ぶことの楽しさや成就感を味わうことのできるようにすることです。そのためには、体験的な学習、問題解決的な学習を重視し、生徒たちが実際に自分で調べたり、体験したりすることによって実感をともなった理解を深めることが大切となります。
 過日、私の現任校では、職業体験学習を1年生全員で地域に出て行いました。これは、身近な地域での体験であり、商店や事業所の仕事を肌で学ぶものです。働くことの意義や正しい勤労観の養成、社会人としての資質を磨くことをねらいとした学習ですが、自分が生活する場である地域社会を知ること、そして、地元の大人とふれあう中で、自分という人間を見つめる良い機会となったと思います。「総合的な学習の時間」のひとつの試みでもありましたが、他と共に自分を向上させる自己教育力の育成ともなればと考えています。
 国の教育改革のレベルにおいても、中学校の授業改善という視点でも、今回の神奈川大会の研究成果は注目され、期待されています。それだけに、本研究成果が日常の教育実践の中で活用され、中学校の社会科授業がなお一層改善・充実していくことを願って止みません。
 おわりに、本大会のためにご支援・ご協力を賜りました神奈川県教育委員会及び横須賀市教育委員会をはじめとする関係機関並びに関係者各位に心から感謝を申し上げます。



第18回関東ブロック研究大会(神奈川大会)の開催にあたって
神奈川県公立中学校教育研究会社会科部会
会 長  鈴 木 康 正
 
 21世紀を目前に控え、これから訪れるであろう変化の激しい時代に立ち向かえるたくましい子どもに育ってほしいという考え方に立ち、「生きる力の育成」などを基本にすえた新学習指導要領が告示されました。この改定にあたり、中央教育審議会の答申は次の4つの具体的なねらいを示しました。
 1.豊かな人間性や社会性、国際社会に生きる日本人としての自覚を育成すること
 2.自ら学び考える力を育成すること
 3.ゆとりある教育活動を展開する中で、基礎・基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育を充実すること
 4.各学校が創意工夫を生かし、特色ある教育、特色ある学校づくりを進めること
 この4つを具現化するために各学校においては、教科領域や今回創設される「総合的な学習の時間」に、地域や学校の実状を踏まえた体験的な学習・問題解決的な学習・調べ方や学び方を育成する学習などを盛り込んだ、新しい教育課程の編成が進められていると思います。
 子供の存在自体を肯定的にとらえ、可能性を信じ、子どもの側に立った教育を展開しようとするとき、大切な視点の一つは、子どもは「成長しつつある存在」であり、「主体的に生きていく存在」であるということであり、その成長過程を重視する子ども観をもつことです。また、「学習の主体は子どもであり、教師は子どもの学び方や子どもどうしの学び合いを支援するものである」という学習観・指導観に立つことが必要です。さらに学習活動における「評価」についても、「教師が、学習した結果のみを評価する」ことから「教師が子どもの学習課程を重視する評価」へ、また「子ども自身が自分を見つめ、向上しようとするために必要とする評価」という評価観へ転換を図っていくことが大切だと思われます。
 神奈川県社会科研究会は、今年度の研究主題を「急速に変化する社会に対応した社会科教育のあり方」とし、副題として「21世紀を生きる生徒を支援する授業実践の研究」を掲げて研究を進めてきました。関東ブロック研究大会(神奈川大会)は、こうした経過をふまえて研究主題を「他と共に自分を向上させる自己教育力の育成」とし、「学び方を学ぶ授業の創造」を掲げて、その具現化を図るための実践的研究となっております。
 最後になりましたが、本研究大会の開催にあたりまして、中心となって研究・運営を行ってくださいました横須賀市公立中学校教育研究会社会科部会の先生方、会場を提供してくださいました横須賀市立池上中学校の先生方や生徒の皆さん、そして研究大会開催に向けて様々なところでご尽力くださいました校長会ならびに教育委員会のみなさまに厚く御礼申し上げます。



神奈川大会にあたって
第18回関東ブロック中学校社会科教育研究大会
大会実行委員長  石 川 輝 昭
                                           
 第18回関東ブロック中学校社会科教育研究大会を、ここ神奈川県に関東一円から多数の参会者をお迎えし、開催できますことはこの上ない喜びとするところでございます。皆様方のご参加を心から歓迎致しますと共に、ご協力に厚くお礼申し上げます。
 私どもの研究は、8年前の神奈川県公立中学校教育研究会社会科部会研究大会(横須賀大会)で得た成果を踏まえながら、その後は、県の研究テーマの下に取り組みを進めてきました。そして今、横須賀市では平成14年度に完全実施される新教育課程の趣旨などを踏まえながら、大会主題である「他と共に自分を向上させる自己教育力の育成」にとりくんでおります。
 現今、物質面で日々進歩しています。科学の面でも日々進歩しています。このような中で生活している子供達は、日々の進歩に遅れないようにと努力を強いられているように思われます。一方ではこのような進歩に関係がないような生活をしている子供達もいます。このような子供達に対して社会科は何をしたらよいのでしょうか。社会科が単なる知識としての性格だけでは終わりたくありません。社会科こそ教科の性格上、子供達に生きる力をつけることの重要性を再確認して指導の研究をしていかなければならないと考えます。
 そこで、研究主題を「他と共に自分を向上させる自己教育力の育成」とし、また副主題として「基礎基本をふまえ、学び方を学ぶ授業の創造」と設定しました。特に授業研究を中心に研鑽を積んできましたが、8年間の研究にこの間の関ブロ大会や県の研究大会などで得たものが発揮できれば幸いです。
 最後に、本大会の開催にあたり、ご指導ご援助を賜りました神奈川県教育委員会・横須賀市教育委員会・県内の各教育委員会の先生方、前愛知教育大学教授の有田和正先生に感謝とお礼を申し上げます。そして、会場を開いて下さった池上中学校の学校長である青池先生を始めとする先生方、PTAの方々、生徒のみなさんにも深く感謝とお礼を申し上げます。 


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