No.72 ハマボウフウ(H14.5.16)


撮影 H14.5.14 三浦市

ハマボウフウ (セリ科ハマボウフウ属)

 海岸の砂地に生える多年草です。日本各地に広く分布し、県内でも三浦半島や湘南海岸ではごく普通に見られる植物でした。しかし、砂浜に二輪車や四輪駆動車が入り込んで走り回ってつぶされたり、食用として採取されたりして、現在では、そのほとんどが姿を消してしまいました。三浦半島では、数十株が細々と生育するだけです。
 砂に埋もれながら厚くて光沢のある2回3出羽状複葉の葉を四方に広げます。砂地という環境だからでしょうか、株の高さは低く、5〜10aほどです。
 花は、三浦半島では5月中旬頃、茎の先端に小さな白花を密につけます。
 若葉や葉柄は、刺身のつまとして使われたり、いろいろに調理されて食用とされてきました。現在でも川口市ではかなりの栽培面積で生産され、出荷されているそうです。
 和名は、薬用とした中国産のボウフウ(防風)の代用として、根を使っていたことによるといわれます。