No.19  エノシマキブシ (H12.3.26)
撮影H11,3,29 観音崎公園

エノシマキブシ
(キブシ科キブシ属)


 まだ他の木々の若芽が萌えだしていない早春の林縁で、春を告げる黄色い花の房の集まりは、目にひときわ鮮やかです。
 雌雄異株で、雄木に咲く雄花は、雄しべの発育がよく、雌しべが退化しています。雌木に咲く雌花は、その逆です。雌花が終わると1.5センチほどの卵形の実をつけます。
 昔、ヌルデから黒色の染料にする五倍子(ぶし)をとりました。その代用として、キブシの実を干して粉にひいて染料としました。それで木ぶしの名がついたといわれます。また、花の形が藤に似ているので、黄藤(きふじ)と呼ばれたことによるともいわれています。