No.167  イヌタデ (H18.11.10)


撮影 H18.11.2 葉山町長柄

(タデ科イヌタデ属)

 葉山の休耕田でイヌタデが群生して、花が咲き乱れているのに出会いました。開花期は長く、6〜10月といわれますが、暖地では更に長いようです。
 日本全土に広く分布し、身近な道ばたやあぜ道などでもよく目にすることができる雌雄同株の1年草です。
 茎はよく枝を分け、丈は20〜40aです。互生する葉は細長く、両端は尖ります。葉の縁や葉裏の脈上には毛が見られます。節にある鞘状の托葉は長さ5〜10_で、その縁にはほぼ同長の毛が生えています。
 花期になると枝先や上部の節から、紅色で2〜5aの花穂をつけます。花穂には多くの小さな花が密生します。紅色の花弁に見えるのは萼片で、径2_ほどの花冠は5裂します。花後も紅色は色あせないままなので、開花しているもの以外は一見つぼみか果実が入っているものか区別つきません。
 辛みがあり、若芽を薬味などの食用とするヤナギタデ(ホンタデ)と似ているが、辛みがなく役に立たないので「イヌ」がついた和名になったといわれます。