No.100  キツリフネ (H15.7.23)


撮影 H15.7.20 横浜市金沢区

キツリフネ (ツリフネソウ科ツリフネソウ属)

 日本全国に分布し、湿った樹林下に生える1年草です。県内でも全域に点在しますが、個体数は少ないようです。
 茎は高さ30〜80aです。葉は互生し、縁に粗い鋸歯があります。
 花期は7〜9月。花は、葉のわきから出た細い柄に数個つき、順に咲いていきます。全体が黄色で、内側に赤い斑点があります。花の長さは、3aほどです。
 同じ仲間に、花色が紅紫色をしたツリフネソウがあります。ともに、細い花柄につり下がって咲く姿に特徴があります。
 3個の萼片のうち、下の1個だけが大きな筒の袋となって花弁を抱き、後端は細くとがった距(きょ)となります。キツリフネの距は下に曲がるだけですが、ツリフネソウは、くるりと渦のように巻き込んでいます。
 和名は黄色いツリフネソウです。ツリフネソウは、花の咲く姿が、帆かけ船をつり下げたように見えることからついたという説や釣船(つるして使う釣り花生けの中で、舟形をしたもの)に見立ててつけられたという説などがあります。